自分のこだわりを実現したいので、注文住宅でマイホームを購入したいと思っている方も多いでしょう。ただ費用が掛かるので、できることなら値引きして少しでもお得に作りたいというのも本音でしょう。注文住宅をする際に値引き交渉できるものでしょうか。交渉する場合に押さえておくべきポイントや注意点についてまとめましたので、参考にしてみてください。
注文住宅の値引きは難しい
結論から言うと、注文住宅を建てる際に値引き交渉を持ちかけてもあまり恵みある効果は見込めないでしょう。それは注文住宅ならではの事情が関係しています。
リスクがない
住宅を売るにあたって、建築費用などのコストを回収しなければ業者として見れば損失を出しかねません。建売住宅のようにすでに建設された家を売る場合には、売れ残りのリスクがあります。なかなか売れないようであれば、値引きをして少しでもコストを回収する必要が出てきます。
一方注文住宅は注文を受けてから住宅を建設します。ハナから買い手のついた状態で家を建てるので、売れ残りのリスクはありません。つまり業者からすると、値引き交渉に応じる理由がないわけです。
値引きにこだわるデメリット
もし注文住宅で値引き交渉を執拗に行うと、結局みなさん自身が損する可能性が出てきます。注文住宅で値引きした場合、どこをコストカットするかという話になります。そうなると材料費を削ることになるでしょう。安い建材を使用することによって、住宅の品質がダウンするかもしれません。
せっかく自分の理想の住宅を建設するために注文住宅にしたのに、値引きに強くこだわった結果家の出来栄えが悪くなってしまったのであれば元も子もありません。また住宅の強度に問題が出てくる可能性もあります。つまり大きな値引きを引き出すと、かえってデメリットの方が大きくなりかねないのです。
注文住宅の予算を抑制するには？
注文住宅で値引き交渉しても、それほど大きな成果は上がらないでしょう。それでも「できるだけ予算を抑えたい！」と思う人もいるでしょう。その場合設計上で工夫できるところはないか検討しましょう。例えば廊下を減らすなどして床面積を見直す、総二階といって1階と2階の床面積を同じするなどでコスト圧縮ができるかもしれません。
またオプションを見直してみるのもおすすめです。見積書や仕様書をもう一度チェックして、不要なオプションや設備がついていれば、それを外すことで費用を安く抑えられます。当初の案を見直して、不要な部分が含まれていないか確認しましょう。
値引き交渉のコツを紹介
注文住宅の場合、大幅な値引きは難しいでしょう。しかし多少であれば、交渉次第で相手の譲歩を引き出せるかもしれません。少しでも値引きしたければ、以下のポイントを押さえて担当者に話を持ち掛けてみましょう。
まずは相場を把握する
だいたい注文住宅で値引き交渉した場合、どの程度価格をダウンできるか目安を把握しておきましょう。注文住宅を受注しているのは工務店とハウスメーカーです。この中で工務店は値引きに応じてもらえない傾向が見られます。地域密着で、あまり大々的な宣伝を打っていません。ですから原価に近い金額を提示することが多いのです。せいぜいできても3％ほどの値引きになると思ってください。
一方ハウスメーカーの場合、コマーシャルなど宣伝を大々的に行っている大手が多いからです。見積もりの中にその広告宣伝費が上乗せされる傾向があり、この部分の値引きは可能かもしれません。だいたい相場としては3～8％の値引きを引き出せる可能性はあります。業者によっては10％程度の値引きにも対応してもらえるかもしれません。
相見積もりをとること
注文住宅を建てる際には複数の業者に相談することです。2～3社の業者に依頼して、見積もりをお願いしましょう。この時「ほかの業者にも見積もりをお願いしている」と担当者に伝えましょう。するとライバル業者の存在を意識しながら、よりリーズナブルで高品質の住宅を建築できるようなプランを提案してくれます。業者間で競争させることで、より良い条件のところに依頼しましょう。
すぐに契約したい感を出す
「本当は御社と契約したいところなんだけど…」という感じを出しましょう。例えば「契約したいけれどもこれではちょっと予算オーバーしてしまう」や「御社のことを気に入っているけれども妻がこの予算では…と言われている」みたいな感じで値引き交渉を持ち掛けます。すると担当者も「多少だったら何とかしてあげたい」と思うでしょう。このように担当者を味方につけるような交渉の持っていき方をしてみるのはおすすめです。
まとめ
注文住宅の値引き交渉は建売住宅と比較して難しいのです。ただしやりようによっては、多少の値引きは引き出せるかもしれません。「やるだけやってみて値引きに応じてもらえれば御の字」くらいの感覚で交渉してみましょう。
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